子どもの自閉症に気づいたきっかけと、それまでにあった違和感6つ【4歳で自閉症と診断】

自閉症

我が子の成長に遅れや違和感を感じると、不安になることはありませんか?

「言葉が遅い」「落ち着きがない」「手先が不器用」などなど。

気になることを検索すると、目に飛び込んでくるのが発達障害という言葉。

「もしかしてうちの子発達障害なのかも?」

過去の私は、きー君の成長に不安を感じるたびに、ネットで検索しては一喜一憂する日々を過ごしていました。

何だか我が子の成長が心配。

もしかして発達障害かも?

ネットで調べても、我が子に当てはまるような当てはまらないような感じでよくわからない。

発達障害に気がついたきっかけや、気がつくまでにどんな違和感があったのか具体的に知りたい。


このようなお悩みに対して、この記事では以下のことを紹介します。

・自閉症だと気がついたきっかけとは?
・違和感をいつから感じていたかと、具体例6つ
・モヤモヤを解消するためには、まず動くこと!

ヤドママ
ヤドママ

自閉スペクトラム症の5歳の息子(きー君)と、今のところ定型発達であろう2歳の娘(あーちゃん)を育てています!

障害児育児は5年目。15年間学校教育に携わる仕事をしてきましたが、きー君の障害発覚を機に退職。現在は、パートをしながら療育や子育てに専念しています。
今までに経験したことや学んだことをブログで紹介していきます!

障害に気がついたきっかけや、それまでにあった違和感の具体的な様子を記事にしました。

少しでも参考になれば幸いです。

あくまできー君の場合であり、自閉症児の特徴の一例であることをご理解の上お読みください。

自閉症に気づいたきっかけは?

気がついたきっかけは、ずばり3歳児検診です。

検診では、あきらかに周りの子ときー君とでは様子がちがいました。

会場を走り回るきー君を追いかけながら感じたのは、哀れむような周りからの視線。

「3歳って、もうこんなことができるの?」

「あんなに落ち着いて親子で座っていることができるんだ…」

というショックとあせり

できればこの場から消えてしまいたい、という気持ちでいっぱいになりました。

様子を見ていた保健士にすすめられ、検診後に別室で心理士による個別相談に参加。

心理士からは、きー君の発達についてたくさんのことを指摘されました。

心理士の言うことを否定したい気持ちもありましたが、それはできませんでした。

なぜなら、否定する気持ちよりも「やっぱり」という気持ちが勝ったから。

それまでにもきー君の成長や様子に「あれ?」と疑問を感じることが多々あったのは事実。

ですが、その時はちょうどコロナ禍。

同年代の子と成長を比べる機会が少なく、これもきー君の個性なんだろうと深く考えないでいたのです。

検診で成長の差を目の当たりにし、指摘され、「うちの子は発達障害なんだ。」とはじめて気づくことができました。

3歳児検診の詳しい様子はこちら↓

いつから違和感があったのか、その具体例6つ

3歳児検診まで不安に目をつぶってきた私ですが、一体いつから違和感があったのかというと。

それは産後すぐ、新生児期から。

「あれ?」の連続でした(;’∀’)

たくさんあった違和感を、6つにまとめて紹介します!

育てにくい

それは産後間もなく、産院での入院中から始まりました。

母子同室で、生まれたての我が子のかわいさにほっこりするのもつかの間。

寝ない。

寝ません。

ちょっとの物音でもすぐ起きて、いったん起きたら何をしても泣き続けるきー君。

個室で入院しているにも関わらず、忍び足で過ごしていたのはおそらく私(ヤドママ)だけ。

当時は、看護師さんから3時間おきを目安にミルクをあげてねと言われていました。

ミルクをあげて、泣き叫び続けるきー君を抱っこしているうちにまたミルクの時間がやってくる。

赤ちゃんってミルク飲んだらねんねするんじゃないの?

ママは、赤ちゃんがねんねしてる間にこまめに休んだ方がいいんじゃないの!?

何をやっても泣き止まず、なぜ泣いているのかが全くわからない。

泣く頻度も、長さも、声量もはんぱない。

これが朝も昼も夜も深夜も、1日中続きました。

見かねて看護師さんがきー君を別室に連れて行き、しばらく預かってくれることに。

部屋に帰ってくる頃には『夜の帝王』(他のどの赤ちゃんよりも泣き、声もでかかったらしい)という異名を与えられて戻ってきました。

ヤドママ
ヤドママ

そ…育てにくすぎる…

目の下のクマが目の上にも広がって、クレーターのようになったのを今でも覚えています。

全体的な発達の遅れ

きー君の場合、全体的に発達が遅れているのを感じていました。

言葉がなかなか出てこず、お決まりの「男の子ってそんなもんだよ」「うちも子もそうだったよ」の言葉にすがる毎日。

寝返りやつかまり立ちなどの運動面ではとくに遅れを感じていなかったものの、ハイハイの時期が短くいわゆるシャフリングベビーのような移動の仕方をしていました。

今思えば、手のひらの感覚過敏や体幹の弱さなど、自閉症の特性が関係していたのかもしれません。

親の模倣を全くしないのも気になっていました。

母子手帳の項目も、年齢が上がるにつれて『いいえ』がつき始めました。

一番衝撃的だったのが、私の友人からLINEで送られてきた何気ない写真。

「○○に行ってきたよ~!」というメッセージとともに写っていたのは、きー君より1つ年下の男の子。

カメラをきちんと見て、お行儀よく笑顔でピースをしている写真。

「こんな小さいうちから、ちゃんとカメラ見れるんだ!」

「きー君まだピースできないんですけど…」(きー君当時3歳)

きー君の写真は、カメラを見ていない&無表情&ブレている写真がほとんど。

発達の遅れを感じながらも「そのうち追いつく」「個性なんだろう」と、どこかに相談するということはありませんでした。

落ち着きがない

ロマンスカーミュージアムに家族でお出かけした時の写真(きー君&ヤドパパ)

落ち着きのなさは、一番に困っていたことです。

上述したように、写真はいつもブレていて躍動感にあふれていました。

とにかく走る。

お店でも道路でもおかまいなし。

何かに向かって走ってくというよりは、目的もなくただひたすらに走り回っていました。

言って聞かせても理解が難しく、そもそも全く耳に入っていない様子。

公園でもひとつの遊具でじっくりと遊ぶということは一切なく、道路に出て行ってしまうこともしばしば。

手をつなごうとしても振りほどかれてしまうので、必要な時には手首を強く持って引っ張るしかありませんでした。

しつけがなかなかできず、遊びに行くのも買い物に行くのもとにかく大変でした。

友だちと仲良く遊べない

0~1歳代のときには、児童館等に連れて行って遊ばせることができていました。

1歳の途中からコロナがはやり、自粛生活が始まってしばらく行けず。

2歳になり、久しぶりに児童館に連れて行ったときのこと。

信じられない光景が目の前に広がります。

友達のおもちゃを取る、叩く、髪の毛を引っ張る。

ひらすら謝りまくる私は、冷や汗でビショビショ。

周りの子たちはそんなことしていないし、何なら上手におもちゃの貸し借りができていました。

言って聞かせても、全く効果はなし。

心なしか、周りからの視線が痛い……

一緒に来ていたママ友にも謝り、帰りたくないと癇癪を起すきー君を無理やり引きずって退出しました。

この時はさすがに、だいぶ落ち込みました。

その後、児童館などの室内遊びは避けるようになりました。

集団生活がうまくできない

きー君は、約1年間私立の幼稚園に通っていました。

その幼稚園は、年少の前の2歳児クラスから入園できるという制度を導入したばかりのようでした。

新制度だったため入園児の空きがあり、集団生活を学べるのでいいかなと入園を決意。

きー君の落ち着きのなさも、幼稚園に通えば落ち着いてくるだろうという謎の甘い考えもありました。

ある日、きー君をお迎えに行ったところ、昇降口で担任の先生に呼び止められました。

入園して1か月もしていなかったと思います。

担任の先生
担任の先生

きー君なんですが、教室をとび出して行ってしまうんです。

他の教室に入って行ってしまって。
物を取りに行くときなど、周りを見ずに走ってしまって友達とぶつかりそうになることもあるんです。友達を叩いたりとかはないんですが…

お家では様子はどうですか?

先生からお話があった数日後、同じクラスのママ友からも…

ママ友
ママ友

この間たまたま見かけたんだけど…

きー君、1人で教室から出て廊下にいたよ。

園庭でお外遊びのときも、一人だけ先生と遅れて来てた。

叱られてたみたいで、大泣きしてたよ。

2歳児クラスには、担任の先生以外に3人ほど補助?の先生が常に入っていました。

きー君が教室から飛び出したときには、毎回その先生方が対応してくださっていたようでした。

ショックと、このまま園に通わせてもいいのかという迷い。

また何か言われるんじゃないかという不安で、毎日ひやひやしていました。

「もしかして発達障害?」という考えがよぎってはいましたが、「まだ2歳児クラスだし、もう少し様子を見てもいいんじゃないか。」とうやむやにしていました。

3歳児検診の事前検査でひと苦労

3歳児検診では、事前に自宅で尿検査・聴力検査・視力検査・問診票の記入をすることになっていました。

トイトレが何とか進んでいたので、採尿はクリア。

聴力検査も、何とかできました。

とっても苦労したのが視力検査。

座ってられない。自分で片目を隠せない。

「お子さんに片目を隠してもらってくださいね!」と市から送られてきた厚紙?みたいなもの。

きー君に持たせるのですが、ポイッとすぐに投げ捨ててどこかに行ってしまいます。

結局、主人(ヤドパパ)に片目を押さえてもらうことに。

というか、ランドルト環(アルファベットのCみたいなやつ)の意味がうまく伝わらない。

「穴が開いている方を指さすんだよ~」「ドーナッツが食べられちゃってる方はどっちかな~?」

右・左がわかっていないので指で差してもらうしかないのですが、理解してもらうのにとっても時間がかかりました。

ヤドママ
ヤドママ

3歳で視力検査なんて可能なの?

難しすぎじゃない!?💢

今思えば、3歳児検診での周りのお子さんのお利口な様子からも、3歳ならばあまり苦労せずにできる範囲なのでしょう。

私たちの場合は夫婦できー君を取り押さえて、何日かかかってようやく検査ができました。

発達の様子をチェックする問診票でも「いいえ」がいくつかついていました。

検診で引っかかるフラグはたくさん立っていたのに、これまたうやむやにして検診に突入。

見事に撃沈しました。

※ちなみに3歳児検診の視力検査は、弱視の発見に大変大事なんだそう。動き回るきー君に必死で、「まあ、見えてるよね?」と適当に検査してしまった過去に反省中。
後日、スポットビジョンスクリーナーという機械で視力をきちんと測ることができました。親が子どもを抱っこしたまま、カメラで写真を撮られる感覚でできるのでとっても簡単でした。
近所の眼科で機械を置いているところがありましたので、そちらで検査をして異常なしという結果に。
現在、市によっては3歳児検診にスポットビジョンスクリーナーを導入しているところも増えてきているようです。

モヤモヤを解消するためには、まず動くこと!

不安があって日々悩んでいるママやパパに言いたいこと。

まずは、動きましょう。

なぜ動くことをおすすめするかというと、私にとってモヤモヤしている時期が一番苦しかったからです。

診断が出たときより苦しく、何より孤独でした。

では、どう動き出したらいいのか。

まずはさまざまな人に、できれば専門の知識を持っている人に相談してみることです。

「周りの人に指摘されていないから大丈夫」と他人からの意見を待つのはおすすめしません。

他人の子どもに「この子って発達障害じゃない?」と言ってくる人はまずいないからです。

私は、3歳児検診で引っかかった後、幼稚園の先生に電話してきー君の園での様子を再確認しました。

そして、すぐに子ども発達支援センターに電話をしました。

そのあとは、市役所の障害福祉課に相談。

児童精神科のクリニック児童発達支援事業所への連絡と予約。

自分が動けば、次々にやることが見えてきました。

目の前の霧が晴れた感じがして、モヤモヤしている暇などないことに気がつきました。

正直、行動にうつすのが怖いという気持ちもありました。

我が子が障害児だということを認めたことになるのかな?後戻りできないんじゃないかな?

実際に進んでみるとそんなことはなくって、診てもらった上でやっぱり違ったということもあるし、様子を見ましょうと言われるケースもあるということを耳にしました。

最終的な決定権は親にあり、我が子に支援は必要ないと思えば途中でやめることだってできるんです。

今まさに悩んでいる人にはきつい言い方になるかもしれませんが、素人が一人で考えてたって何もわかりません。

動き出せば、手を差し伸べてくれる人、引っ張ってくれる人、手をつないでくれる仲間に出会えます。

結果、新築戸建てを売っぱらって引っ越ししたり離職したりと、私の場合は動き過ぎた感が否めませんが…笑

それでも信頼できる方々のサポートを受けながら子育てができるようになった今、「きー君かわいい!」と心から思える心の余裕を取り戻すことができました。

進んだ先に光はある

この記事が、少しでも参考になればうれしいです。

それでは、また!

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