こんにちは、ヤドママです!
我が家では、年長の4月頃から就学相談が本格的に始まりました。
就学相談を受けているけれど、我が子の進路の決断に迷われているママやパパは少なくないのではないでしょうか?

みんなはどう決断したか聞いてみたいけど、正直聞きにくい…
我が家もそのひとり。
周りに気軽に相談できるわけでもなく、発達っ子のママ友はいるけれど、一人ひとり障害の程度や特性が異なるので相談しにくいのが現状です。
今回は、来年小学校に入学する息子(きー君)の就学相談でのWISCーⅣ検査の結果と、結果を受けて我が家が決めた進路についてお話しします。
就学相談の知能検査で、田中ビネーではIQ85、WISCーⅣではIQ97という結果だった息子。
息子の進学先を『情緒級』に決めました!!
元小学校教諭としての経験と自閉症児の母であるという視点から息子の現状を考え、『情緒級』という結論に至りました。
決断するまではたくさん悩みましたが、今の時点での最善を選べたのでは?と前向きな気持ちで入学準備をしています。
この記事は、WISCーⅣの検査結果や担当相談員(心理士)と話したこと、それを踏まえて我が家が『情緒級』を選んだ理由について書いています。
「検査の結果どうだった?」「進路はどうするの?」とリアルではなかなか人に聞きにくい内容を記事にしましたので、少しでもお子様の進路の判断材料になれば幸いです。
・就学相談を受けているけど、進路を決められずにいる方
・他の家庭ではどのような決断をしているのか参考にしたい方
以上の方のお力になりますように。

元小学校教諭│現在はパート主婦│子どもの支援に専念中
自閉スペクトラム症の6歳の息子と、定型発達?の3歳の娘を育てています!
小学校教諭として15年間勤めてきましたが、息子の障害の発覚を機に退職。
現在は、パートをしながら療育や子育てに専念しています。
今までに経験したことや学んだことなどをブログで紹介していきます

年長6歳│自閉スペクトラム症
多動│不器用│全体的に発達ややゆっくり│療育や保育園で日々勉強中
WISCーⅣの結果が『情緒級』という進路への決定打に

就学相談が始まり、田中ビネー知能検査を受けたところIQ85という数値が出ました。
検査してくださった担当相談員(心理士)から「WISCーⅣも受けてみないか?」という提案があり、受けてみることになりました。
「就学相談は田中ビネーしか受けなかったよ」というママ友の話も聞いていたので少し驚きましたが、WISCーⅣも受けてみてよかったです。
WISCーⅣの結果と普段との様子に相違がなく、本人の困りごとが数値からも浮き彫りになったことが『情緒級』を選ぶ決め手となりました。
WISCーⅣの結果は平均域でも、かなり凸凹あり

詳しい点数などは伏せますが、息子のWISCーⅣの結果は以下の通りです。
| 全検査 | 平均―平均 |
| 言語理解 | 平均―平均 |
| 知覚推理 | 平均ー平均の上 |
| ワーキングメモリー | 低い(境界域)ー平均の下 |
| 処理速度 | 平均の下ー平均 |
全検査でのIQは97で平均域ではありますが、かなり凹凸のある結果でした。
WISCーⅣは4つの主要な認知領域(言語理解・知覚推理・ワーキングメモリー・処理速度)を評価します。
・言語理解…言葉で説明することや、語彙に関わる力
・知覚推理…見て考える、見本通りに作るなどに関わる力
・ワーキングメモリー…耳からの情報を記憶する力
・処理速度…目で見た情報を書き写すことや、すばやく書くことに関わる力
本人の強みや弱みを多面的に評価することで、学習や仕事、日常生活での具体的な困難や強みを理解し、適切な支援や自己理解に役立てることができます。
各指標の点数の差が大きいほど、日常生活に困り感が出てくるとされています。
IQが平均域と出ても、息子の発達の凸凹から学校生活での配慮を必要とすることが考えられます。

息子の場合、一番点数の高かった知覚推理と点数が低かったワーキングメモリーの差が37も離れていました
WISCーⅣの結果から分かったこと

結果から、息子には明らかな発達の凸凹があることが数値からもわかりました。
息子はとくにワーキングメモリーが低いという具体的な数値が出され、普段の生活の中で感じてきた息子自身の困り感に合致していました。
・すぐに忘れてしまう
・話がちぐはぐになりがち
・複数の指示を覚えられない など…

ワーキングメモリーは「頭の中のメモ帳」のようなもので、これが小さいと必要な情報を一時的に覚えておくことの苦手さによる困難が出てきてしまいます
WISCーⅣの数値を見ながら今までを思い出し「だからこれが苦手だったんだな」「こんな支援ができそうだな」と、より息子を理解できたような気持ちになりました。
ワーキングメモリー以外の認知領域の中の得意・不得意についても詳しく教えていただき、そちらも参考になりました。
小学校生活の中で、先生が全体に出す指示をしっかりと聞くこと、一斉授業の中で自分の力で学習していくことは息子には困難であることがわかりました。

もちろん、WISCーⅣの結果だけではなく、普段の息子の様子から導いた私なりの考えです
検査当日の息子の様子も参考に

WISCーⅣの数値だけでなく、検査時の息子の様子も教えてもらい進路を決めるうえでの参考にしました。

息子の場合、落ち着きのなさによって結果が左右されている様子があったことがわかりました
単に数値だけでなく、検査に向かう姿勢を見た上での今後の支援の方針についても提案してもらうことができました。
担当相談員と話した、IQが85→97に上がった理由

今回、田中ビネーとWISCーⅣ両方を受けることになったのは担当相談員からの提案があったからでした。
正直、田中ビネーよりもWISCーⅣの数値の方が低く出るというイメージを持っていたので、数値が上がったことは予想外でした。
・息子が2つの検査を受けることになったのはなぜか?
・IQが85→97に上がったのはなぜか?
以上のことを担当相談員に質問しました。
数値が上がった理由と感じたこと
息子の場合、WISCーⅣではワーキングメモリーが極端に低く、その他の認知領域が平均を引き上げたことでIQ97という数値になったと考えられるようです。
田中ビネーは認知領域ごとの検査ではないので、ワーキングメモリーの低さがIQを引き下げた可能性があります。
担当相談員は、田中ビネーを受けている様子からWISCーⅣを受けてもらうことは考えていたとのことでした。
「この子は凹凸がありそう」「不得意な部分が大きく影響していそう」という予測から、WISCーⅣで詳しく調べることを提案したとのことでした。

田中ビネーは言葉のやりとりをする検査が多いということも、田中ビネーの数値に影響があったのかもしれません
田中ビネー検査とWISC-Ⅳの違い
田中ビネー式検査とWISC(ウェクスラー式知能検査)はどちらも知能を測定するためのテストですが、目的や方法に違いがあります。
WISCは特に認知スキルに焦点を当てているのに対し、田中ビネー知能検査は日本の文化や言語に合わせた評価が特徴です。
また、田中ビネーは言語能力の評価が強調されており、特に日本人に適した設問が多いのが特徴です。
それぞれの検査の目的や方法に違いがあるのであれば、子どもの特性によっては息子のように結果に相違が出てもおかしくなさそうです。
田中ビネーとWISC-Ⅳの違いについてまとめてみました↓
| 適正年齢 | 測っているもの | 評価の傾向 | |
|---|---|---|---|
| 田中ビネー | 2歳~成人 | 全体的な発達度 | 日本の文化や言語に合わせた評価が多い |
| WISC-Ⅳ | 5歳~16歳11ヶ月 | 認知の凹凸 | 認知スキルに焦点を当てて評価 |
田中ビネーでは全般的な知的発達の遅れや進みを把握しやすく、WISC-Ⅳは認知特性の得意・不得意を詳しく分析するのに役立ちます。
頭ではわかっていても言葉で説明することが苦手な特性をもつ息子にとって、田中ビネーの数値が低く出た可能性があります。
どちらのIQも息子の実力と考える

検査によって異なる数値が出た息子ですが、どちらを本当の数値と捉えるのか?
どちらも息子の実力であり、検査によって数値にばらつきが出るのも息子の特性であると解釈しました。
言語的な検査が苦手なのも息子の特性だし、認知スキルの凹凸が激しいのも息子の特性です。
大事なのは数値ではなく、検査から見えた発達の遅れや凹凸を知ること。
それぞれの結果を「つまずいている原因は何か」「どんな支援が効果的か」「伸ばしていけそうなところはどこか」を予測するひとつの資料と捉えるとよいです。
知能指数のIQが全てではない

就学相談で息子は2つの検査を受けましたが、その結果だけで『情緒級』への進学を決定したわけではありません。
IQでは測れない力は他にも、コミュニケーション能力・自制心・やりぬく力・創造性・日常生活の自立など多岐にわたります。
田中ビネーとWISC-Ⅳの結果からは主に集団での学習でやっていけるのか?という判断材料とし、その他の部分については普段の息子の様子を見ている親の勘に頼りました。
凹凸の激しい息子にとってみんなと同じ学習方法では本人が苦しいだろうし、学校生活で先生の全体への指示を聞いて動くことや友達と友好な関係を築くということに支援が必要だろうという結論に至りました。
IQをひとつの参考にして我が家は『情緒級』という選択をしましたが、人間の可能性はIQが全てではないのです。
我が子の特性が一般的な学校生活に合わないものであったとしても、息子の良さが花開く場所がきっとあると信じています。
学校生活は一生続くものでもありません。
息子の良さが発揮できる場所を見つけるため、学校生活では支援をしてもらいながら社会生活の基礎を学べたらいいな、というのが今のところの私の気持ちです。

まずは本人が楽しく学校に通い、支援してもらいながら自己肯定感を下げない範囲でゆっくり学んでいけるように支援していきたいです
自閉症の息子の進路を決めるときに大切にしたこと
『情緒級』に決めるまで、就学相談を始めた4月から悩んできた我が家が大切にしたのは「できることを目指す」ではなく「楽しく登校する」ということでした。
「楽しく登校する」に重きを置く

息子の進路を決定する中で一番大切にしたのは、「楽しく登校する」ということです。
本人にとって、つらくて無理をしている毎日であれば、伸びるものも伸びないと考えるからです。
「楽しくを一番に」と聞くと甘やかしているように感じる方もいるかもしれませんが、本人の「できない」は甘えではなく特性です。
人よりできなかった…という経験の多い息子は、傷つくことから自分を守るために困難に立ち向かうことを回避しがちです。
挑戦したり頑張ったり、本人に負荷をかけることは「学校は楽しく安全である」というイメージが持ててはじめてできることだと考えています。
担当相談員から「1年生は通常級で、途中から情緒級ということもできる」と提案がありましたが、イメージははじめが肝心と考えました。
「まずは楽しく登校すること」を第一優先とするために、途中からではなく最初から『情緒級』に進学することを選択しました。

できないことも自分で努力すれば克服できる!が通用すれば、こんなに苦労していません😢
元小学校教諭として見た現場のリアルから考える

小学校教諭として10年以上勤めた経験からも、息子は『情緒級』がよいだろうと判断しました。
通常級では、たくさんの子ども(現在1クラス最大35名)を担任一人が見ることになります。
障害についてや特別な支援について、教員を辞めて息子と療育に通う中で初めて知ったことや学んだことがたくさんあります。
小学校教諭として勤めていた時の話。
通常級では、多くの子どもを担任一人で見る体制になるため、一人ひとりに細かな配慮を行うのは現実的に難しい場面が多々ありました。
これは、教員の力量の問題ではなく、制度や環境の限界だと感じています。
多くの教員は障害や支援について豊富な知識があるわけではなく、医師のように診断できるわけでもなく、専門家(心理士、作業療法士、言語聴覚士、理学療法士など)のように評価・療育ができるわけでもありません。
(ほとんどの特別支援級の担任についても同じことが言えると思います)
特に多動性の強い息子を普通級の担任一人で対応するのは難しいであろうと考えました。
これは息子が悪いという意味ではなく、今の学校体制の中で息子が安心して過ごすために必要な支援量を考えた結果です。

おとなしいタイプのお子さんは見逃されやすいので、気になることは担任等にしっかりと相談することをおすすめします
情緒級で具体的に支援可能なこと

正直に言うと、『情緒級』を選ぶことに迷いがなかったわけではありません。
「通常級でもやれたのでは?」「可能性を狭めてしまわないか?」
そんな気持ちが頭をよぎることもありました。
それでも最終的に『情緒級』を選択をしたのは、 今の息子にとって一番安心できる環境はどこかを考えた結果です。
『情緒級』に進学し、支援してもらえるであろう内容は以下の通りです↓
・少人数での学習
・通常級で授業を受けているときの声掛けや見守り
・指示を一つずつ、視覚的に伝えてもらえる
・ワーキングメモリーへの配慮(板書・メモ・声かけなど)
・多動、集中困難への環境調整
・小さな成功体験を積ませる
・休み時間の見守り
・友達とのやりとりの補助
上記以外でも、息子の様子を見てお願いしたいことがあればその都度相談していこうと考えています。
通常級での一斉授業という学習スタイルはおそらく息子には合わないので、支援級の先生にこまめに声掛けをしてもらうようお願いする予定です。
通常級での学習が難しい場合は、支援級で個別に授業を受けることも可能です。
対人関係についても息子には難しいところがあるため、できる範囲で支援級の先生に見守っていただき、何かトラブルになりそうなときには補助していただくようお願いするつもりです。
通常級の担任ひとりではなかなか手が行き届きにくいことも、支援級に属することで行き届くことが多いため『情緒級』への進学を決めました。
就学相談で悩んでいる保護者の方へ伝えたいこと

就学相談を受けているママやパパに言いたいことは、「子どもの困り感をキャッチし、就学相談をするというだけですごい!」ということです。
子どもの発達の遅れや特性を受け入れることに苦しんだ時期が、私にもありました。
ですが、子どもの困り感を先延ばしにすることで一番つらい思いをする可能性があるのは、その子自身です。

子どもの進路の最終的な決定権は親にあります
自分達だけで我が子の進路を決定するのは不安。
客観的なアドバイスや検査を受けて判断材料を増やそう!という気持ちで、私は就学相談を受けました
進路選択に“正解”はひとつじゃないということ
就学相談で決めてしまったら、その進路がこれからの全てという訳ではありません。
・支援級→通常級
・通常級→支援級
・通常級に通いながら、通級も利用する
※通級…通常の学級に在籍しながら、週に数時間など一部の授業だけ、障害に応じた学習を別の教室で受ける
「子どもの発達をしっかりと把握し、就学時相談を受けている時点でのママやパパが思うベストな選択をすればよい」と私は考えます。
ママとパパが我が子のことを思って一生懸命に出した決断であれば、その時はそれが最善なのです。
実際に学校生活を送る子どもの様子を見て、学校と相談しながら支援のかたちを変更していくことも可能です。
検査結果は担任とぜひシェアしてください!

就学相談で受けた検査の結果は、小学校に入学した際に担任にぜひ伝えてください。

私の住む自治体では検査結果が掛かれた紙をいただきました
結果の紙は学校にお渡ししてもよい許可もいただいたので、コピーして担任に渡す予定です
担任との面談のもと、結果について説明しながらお渡しするつもりです
客観的な数値は教員にとってもありがたいものです。
・前述したように、教員は専門家のように評価できるわけではない
・単純に数値で出ると、支援を考えやすい
・親の見立て×第三者の見立てで説得力が増す
先生は忙しいのに、こちらから面談をお願いしてもいいの?と思うかもしれませんが、
誇りを持って教員を務める先生であれば、必ず時間を設けてくれるはずです。
また、昨今の教員不足により新採用が支援級をもっているということも耳にするようになってきました。
ママやパパが今まで得てきた知識や学びを担任にお伝えしていただくという意味でも、ぜひ検査結果を共有する場を設けていただきたいです。

入学して少し経った4月下旬くらいに面談したいな~というのが、個人的な考えです
先生方も息子の実態と検査結果を照らし合わせて考えられますし、私も学校での息子の様子を知ることができて助かります
まとめ|検査結果はひとつの資料として、わが子に合った学びの場を見つけよう

就学相談で受けた田中ビネーでIQ85、WISC-ⅣでIQ97という結果が出た息子。
一見IQが上がったようではありますが、本人の現状や困りごとが変わるわけではありません。
検査によって差が出るのも、本人の特性のうちだと捉えています。
検査結果を参考にし、息子の普段の様子から『情緒級』に進学することに決めました。
教員時代、通常級で発達の遅れや特性があるお子さんが苦労している場面に何度も出くわしました。
担任ひとりの手では限界があり、十分な支援があればこの子はもっと伸びるかもしれないのに…と歯がゆい思いをしたこともあります。
教育委員会、心理士、お子さんが入学する学校の教員など、就学相談で関わる人に客観的な意見をもらいながら、お子さんに合った学びの場を見つけてください。
正解はひとつではありませんが、わが子の特性に目を向けて出した決断はその時点での最善だと思っています。
『通常級』『支援級』『通級』『特別支援学校』などたくさんの選択肢があって迷ってしまっている方に、この記事が少しでも参考になればうれしいです。

就学相談でWISC-Ⅳや田中ビネーの結果に悩んでいる方は、数値だけにとらわれず、お子さんの困り感と学校生活を具体的にイメージすることを大切にしてみてください。
一緒にがんばっていきましょう✨
それでは、また!
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