みなさんのお子さんは、好き嫌いなく何でも食べてくれますか?
我が家の自閉症児きー君は、何でも食べてくれません。笑
特に野菜が苦手。
「イヤなもんはイヤ!」を貫き通す性格?特性?もあり、いかにして野菜を食べさせるかいつも一苦労しています。
このまま偏った食事を続けていていいのかな…
大人になってもずっとこのままだったらどうしよう…
不安がつのる日々が続きました。
そんなきー君ですが、年齢が上がるにつれて食べられる野菜が少しずつ増えてきました✨
食べられる野菜を増やすために、これは効果があった!と思うことを紹介します。

うちの子偏食だけど、改善する方法はあるのかな?
この方法はよかったよ!というものがあれば参考にしたい。
このようなお悩みに対して、この記事では以下のことを紹介します。
・親も子も無理をしない
・偏食改善に効果があったと思う12のこと
・食材ひとつでレシピが広がる

自閉スペクトラム症の5歳の息子(きー君)と、今のところ定型発達であろう2歳の娘(あーちゃん)を育てています!
障害児育児は5年目。15年間小学校教諭として勤めてきましたが、きー君の障害発覚を機に退職。現在は、パートをしながら療育や子育てに専念しています。
今までに経験したことや学んだことをブログで紹介していきます!
あくまできー君の場合の話ではありますが、どれが1つでも参考になればうれしいです。
それでは、お読みください!
親も子も無理をしない

偏食を改善しようとする前提として、自分にいつも言い聞かせていることがあります。
・無理に食べさせない
・食べなくても落ち込まない
・あせらない
発達障害があるお子さんは、ただのわがままで食べないわけではない可能性が高いです。
感覚特性やこだわりが複雑に関係しているケースが多く、やる気だけでどうにかなるものでもありません。
強引な方法は、食事への拒否感やトラウマにつながり逆効果に働くことも。
無理には食べさせないけど、取りあえず食卓に並べてみる。
なるべく料理は簡単に。
手を込んだ料理を食べなかったときのストレスは半端ないので。
そして、あせらない。
今食べられなくてもいつかは…と気長に信じて日々取り組んでいます。
偏食改善に効果があったと思う12のこと
一進一退を繰り返しながらも、少しずつ食べられる野菜が増えてきているきー君。
偏食改善のためにした12のことを紹介します。
どれも特別なことではなく、無理せずゆるゆると取り組んでいます。
①本人の特性を知る
②食材ははじめは小さく
③舐めただけでもめっちゃ褒める
④食べなくてもとりあえず食卓に並べる
⑤絵本やゲームで野菜に慣れ親しむ
⑥一緒に買い物に行く
⑦一緒に料理をする
⑧保育園の給食を楽しむ
⑨外食やピクニックのノリで食べる
⑩駄菓子を楽しむ
⑪療育先での食育に参加する
⑫『まごわやさしいふりかけ』で成功体験を積む
本人の特性を知る
食べられない食材が現れた時はチャンス!
本人になぜ嫌なのかを聞いて、対策をたてました。
自閉症のお子さんの偏食の要因として…
【感覚過敏】
・味覚過敏
・触覚過敏
・嗅覚過敏
【こだわり】
・ハイコントラスト知覚(0か100の思考)
・マイルールが譲れない
・はじめてのものや慣れないものが苦手
【口腔・運動機能の遅れ】
・うまく噛めない、飲めない、舌で運べない
・うまく座れない
・スプーンや箸をうまく使えない
などなど様々なことが考えられます。
例えば、きー君がたまねぎを噛むときの音が苦手でした。
飴色になるまでよ~く炒めて音を消すことで、パクパク食べられるように。
今では、本人の成長?のおかげで普通に炒めただけでも食べてくれています。

たまねぎが残っているね。
たまねぎの何が嫌だったの?

シャキシャキって音が嫌なの

わかった、ありがとう!
(聴覚過敏によるものかな?たまねぎを小さく切って、よく炒めて柔らかくしてみよう💡)
自分のお子さんの特性を知って、苦手な感覚を避けながらやっていく方が、無理に進めるよりもかえって近道だったりもします。
食材ははじめは小さく
苦手な食材は、ブレンダーやミキサーなどでなるべく小さくしています。
はじめは小さく、徐々に大きく。
どんなに小さくても、「食べられてすごいね!」と励まします。
これはきー君が食べられる野菜なんだよ!と、きー君の意識に植え付けていきます。笑

「にんじん」食べられてすごいね!
きー君は「にんじん」が食べられるようになったんだよ!

(にんじんは、僕が食べられる野菜なんだ💡)
今では、カレーやシチューにゴロッと入ったにんじんも難無く食べてくれています。
舐めただけでもめっちゃ褒める

一口食べるのもイヤ!!
そんなときは、ペロッと舐めただけでもめちゃくちゃ褒める!褒めちぎる!!
苦手なものにチャレンジした✨少しでも舌で触れることができた✨
という成功体験を積んでいきます。
これは、きー君の通う保育園でも取り組んでくれている方法。
私に褒められるより、先生に褒められる方が効果は倍増のようです。
保育園の先生に、給食の指導はどのようにされているのか一度聞いてみてもいいかもしれません。
先生の対応がとっても参考になることもありますし、逆にトラウマになるような指導がされていないか確認することもできます。
食べなくてもとりあえず食卓に並べる

初めてのもの、苦手と思ったものには徹底して手を出さない特性のあるきー君。
食べないとわかっていても、とにかく食卓に出す。
そして、食べることを期待しない。
「こんな野菜もあるんですよ」と毎回自己紹介のようなつもりで食卓に出す。
するとある日突然、ちょっとだけでも食べてみる日が訪れたりします。
別々のお皿に出すと完全に野菜を視界に入れないこともあるので、最近はワンプレートにしてみたり。
とにかく目に触れて慣れさせる、を心掛けています。
絵本やゲームで野菜に慣れ親しむ
野菜や食事をテーマにした絵本を、たくさん読み聞かせています。
最近きー君にヒットした絵本は、『ばんごはんえき』という本。
電車好きなきー君に大ヒット。
好きな食べ物を選んでいくビュッフェスタイルのお話。
「ぼくのサラダはレタスにする!」と食べる真似をして楽しんでいました。
ゲームは、こどもちゃれんじをやっているとダウンロードできる『しまじろうクラブ』というアプリを愛用中。
野菜に関するゲームがいくつか入っていて、何かの待ち時間などに取り組んでいます。
『しまじろう やさいくだものしゅうかく』というゲームがお気に入り。
いろいろな野菜を育てて収穫して、コレクションしていくのにハマっています。
一緒に買い物に行く
多動で、お店で走ってしまうことがあるきー君。
私の心と体力に余裕がある日は、きー君と近くのスーパーに出かけます。
野菜をかごに入れるお手伝いをしてもらったり、「このお野菜なんだろうね~?」なんておしゃべりしてみたり。
お買い物は、食材に興味を持つきっかけに溢れています。
この間は、スーパーの棚にゴロッと並ぶ冬瓜に目を惹かれて「食べてみたい!」ときー君からの提案があり。
これはチャンスとさっそく購入し、その日のうちに作った冬瓜スープは見事完食✨
自分で選んだ食材だからこそ、はじめて食べるものでも抵抗感がなかったようです。
一緒に料理をする
こちらは、私の心と体力と時間の余裕がかなりあるときにだけ取り組んでいます。
少し野菜を切ってみる、ホットケーキを混ぜてみる、コロッケのたねを丸めてみるなど…
簡単なことからお願いしています。
お米をといで、炊飯器でピッ!はだいぶ上手になりました。
料理の手伝いをするようになってから、うれしい一言。

ママ、いつもお料理作ってくれてありがとう!
食材や料理をしてくれた人への感謝の気持ちが、残さず食べることに繋がって行けばいいなと思っています。
保育園の給食を楽しむ
きー君の保育園では、無理に食べさせる指導はしていないようです。
苦手なものは無理強いせず、ペロッと舐められただけでも褒めてくれる先生方。
お友達と食べる楽しい雰囲気。
苦手な食材に挑戦するお友達の姿。
そんな保育園の給食のおかげで、食べられるメニューもだいぶ増えました。
例えば、「ひじき」「麻婆豆腐」「切り干し大根」。
じゃあ家でも作ってみよっかな~という気軽な感じでチャレンジできるので大助かりです。
給食のおかげで、ストレス少なく家庭のレシピを増やすことができています。
外食やピクニックのノリで食べる
外食やピクニックって、楽しくて解放的な気分になりませんか?
我が家はめったに外で食事をしないのもあってか、外で食べるときは子どもたちのテンション爆上がりです。
そのノリで、たまに野菜を食べるときがあります。
きー君、お子様ランチの付け合わせのブロッコリーをパクリ!

息抜きついでに野菜にも挑戦してくれて、一石二鳥です。
駄菓子を楽しむ
「緑=まずい=食べない」という強い信念?をもつきー君。
一度緑の野菜でイヤな思いをしたのか、全ての緑の食べ物をイヤなものと判断している時期がありました。
そこで今まではあまり食べさせてこなかった、駄菓子を解禁。
虫歯などの心配もありましたが、食の色への抵抗を少しでも減らしたかったための策でした。
緑、青、赤、黄…とケミカルな色が目に楽しい🎵
いろんな色の駄菓子を見て、選んで、食べる。
そんな経験が、緑色の食べ物への警戒心を解いてくれればと思っています。
もちろん、毎回ではなくたま~にだけ!という約束の下に駄菓子を楽しんでいます。
きー君お気に入りのねるねるねるね。鮮やかですね~😊

療育先での食育に参加する
きー君が通う児発(児童発達支援事業所)では、2~3か月に1回程食育の時間があります。
クッキーの生地の型抜きをする、イチゴをつぶしてパンに塗ってサンドウィッチにするなどなど。
どれも簡単なものではありますが、毎回ウキウキで取り組んでいます。
みんなで育てたピーマンを食べる回では、きー君は残念ながら一口も食べられませんでした。
それでも、お友達が食べている姿に感化されて口まで持っていくことができたのですごい進歩!
よい経験になっています。
『まごわやさしいふりかけ』で成功体験を積む
きー君はふりかけが大好き。
ただの白いご飯だと癇癪を起こしていたことがあったほどに、ふりかけが好きです。
きー君に限らず、ふりかけ好きなお子様は多いのではないでしょうか。
「ふりかけばかりでいいのかな?」という日々の不安と同時に、ふりかけへの情熱を偏食改善に役立てられないかと考えていたときのこと。
『まごわやさしいふりかけ』(株式会社通宝)がたまたま実家から送られてきて、「これだ!」と思いました。

こちらのふりかけ、栄養のある食材がたくさん入っています!
そして、パッケージに食材の写真(実写)が載っているんです✨
野菜が入っていることに気づかず、ふりかけをおいしそうに平らげるきー君。
きー君の苦手な「ほうれん草」「しいたけ」「山芋」が入っていることを、写真を見せながら説明しました。
視覚優位なきー君に、写真付きはとっても効果的な様子。

きー君!見て見て!!
このふりかけ、「ほうれん草」「しいたけ」「山芋」が入ってるんだよ!
苦手なもの、いっぱい食べられてすごいね!

わーい!やった~🎊
野菜を食べることへの自信にもつながるし、栄養もたっぷりなので本当にありがたいふりかけ✨
海苔がたっぷりで、あられが入っているからかお茶漬けみたいな風味がありおいしいです。
※食物アレルギーがある方は、原材料を十分ご確認ください。
食材ひとつでレシピが広がる

以上、我が家で取り組み効果があったと思う12のことを紹介しました。
少しでもなるほど💡と思ったものがあれば、ぜひ取り組んでいただけたらうれしいです。
食べられる食材が一つ増えただけでも、レシピが広がって家事も気持ちも楽になっていきます。
ちなみに、きー君は最近になってネギが食べられるようになりました。
と言っても、細かーくみじん切りにしたもの限定ではありますが…
麻婆豆腐、ネギ入りチャーハン、餃子など家の食卓のラインナップが豊富に😊
たくさんのものが食べられなくても、少しずつ食べられるものを増やしていけたらなと日々台所に向かうヤドママでした。
偏食は子どものせいでも、ママのせいでもありません。
自閉っ子であればなおさら。
我が子の特性を把握し、どうして嫌なのか、どうしたら食べられそうなのかを一緒に考えながら。
ゆる~く長い目で、これからも偏食改善に取り組んでいきます。
みなさんも一緒に頑張っていきましょう👍
今回の記事が少しでもお役に立ちますように。
それでは、また!
▼偏食っ子きー君が食べてくれるレシピを紹介している記事はこちら
自閉症で偏食のあるきー君でも食べてくれる、我が家の鉄板レシピ10選【何とか栄養を摂らせたい】