【体験談】自閉症と診断され絶望した私が、希望を見つけ立ち直れた5つのステップ

絶望から立ち直り、再び明るさを取り戻した母親と子ども 親のメンタルヘルス

私の息子、きー君が自閉症の可能性をはじめて指摘されたのは、きー君が3歳の時。

三歳児健診』を受けているときでした。

成長の遅れをいくつも指摘されたのもキツかったですが、周りの子ども達との成長の差を目の当たりにしたことが本当につらかった。

「うちの子、発達障害かも…」「これからどうしていったらいい??」

絶望する日々。

思い描いていた未来が一気に崩れ、涙ばかり流れていた日々。

きー君の寝顔を見ながら、声をひそめて泣く夜もありました。

もし、あのときの私に声をかけられるならこのように声を掛けたい。

「大丈夫、少しずつでいいんだよ」

「ちょっと未来のあなたは、ちゃんと前に進んでいるよ」

 

悩むママ
悩むママ

我が子が自閉症と指摘・診断されてツライ…

これからどうしたらいいの?

立ち直ることってできるの?

この記事は、そんな“かつての私”と同じように、

今、悩みの渦中にいるママやパパのために書きました。

この記事では以下のことがわかります。

・絶望を乗り越えるための5つの行動ステップ
・親のメンタルを保つための、心がラクになる考え方
・自閉症育児は、ツライことばかりではないということ

ヤドママ
ヤドママ

自閉スペクトラム症の6歳の息子(きー君)と、今のところ定型発達であろう3歳の娘(あーちゃん)を育てています!

障害児育児は6年目。15年間小学校教諭として勤めてきましたが、きー君の障害発覚を機に退職。現在は、パートをしながら療育や子育てに専念しています。
今までに経験したことや学んだことをブログで紹介していきます!

少しでも参考になったり、「私だけじゃないんだ」と励みになれたら嬉しいです。

それでは、お読みください!

自閉症の可能性を指摘されたあの日:未来に絶望した私の心境

子どもに発達障害があることがわかり絶望する母親

指摘されたのは、三歳児健診。

その時ははっきりと障害名を言われたわけではなかったけれど、その日が私にとって一番苦しい日だったなと思います。

世界がガラッと変わってしまったような衝撃と不安に、しばらくは毎日がパニック状態でした。

でも、大丈夫。

そんな状態がいつまでも続くことはなく、今は前に進むことができています。

前に進めたきっかけや、這い上がるためにした具体的な行動について紹介していきます!

絶望感から這い上がるために~私が実践した5つの行動ステップ~

絶望感から這い上がるきっかけとなったのは、たまたま目に入ったyoutubeの動画。

子どもが自閉スペクトラム症であることを明かした、グラビアアイドルの倉持由香さんに関する動画でした。

倉持由香さんが、夫でプロゲーマーのふ~どさんに言われた言葉が、私の心に深く突き刺さったのです。

倉持 自閉スペクトラム症の確定診断を受けた後、私が何も手につかないくらい落ち込んでしまって、夫がずっと湊の面倒を見てくれていたんです。

そのとき、「いつまでもふさぎ込んでいても時計は止まったままだよ。湊はもう産まれてここにいるんだから、これからの未来のことを考えて、時計を進めていかないと。湊のことを2人で一緒に攻略しよう」と言われてハッとして。

引用:「一生ママって呼ばれないかもしれない」2歳息子が“発達障害”と診断され絶望…落ち込む倉持由香(32)を救った、プロゲーマー夫の“的確すぎる言葉”│クレアウェブ

ヤドママ
ヤドママ

私の背中を押してくれた、ふ~どさんの言葉。

今でもときどき立ち止まりそうになった時には、この言葉を思い出しています!

私がとった具体的な5つのステップは以下の通りです。

(1)まずは頼ることから:利用できる支援・機関と繋がる

自閉症の息子のための支援機関を探して連絡する母親の手元

とにかくいろいろなところに支援を求めました。

三歳児健診で紹介された、市の『子ども発達センター』に即電話。

市役所の障害福祉課にもすぐに相談に行きました。

クリニックにも電話して、即予約。

きー君がプレで通っていたこども園(保育園)には、きー君の園での様子を小まめに聞くことにしました。

がっつり集団行動!的な園だったことや先生の対応に「ちょっとちがうかも…」と思うようになり、転園を決意。

障害があってものびのびと過ごせそうな保育園はないか、見学に行きまくりました。

行動していると、いろいろな情報ややるべきことが次々に見えてきて、落ち込んで止まっていた時間がもったいなかったとさえ思えました。

(2) 不安解消の第一歩:自閉症について徹底的に調べるメリット

「わからない」ことは徹底的に調べました

「わからない」という状態が、私にとっては本当にストレスだったからです。

自閉スペクトラム症について、書籍やyoutubeで調べまくる日々。

きー君の中で何が起こっていて、どんな感覚なのか共有したかったし、どう対応したらいいのかが知りたかった。

書籍では、自閉症とは?という基本のことから家でもできる療育のノウハウをはじめ、最近では親である私のメンタルの強化につながるような本を読んでいます。

youtubeでは、同じように悩むママや、少し先行くママの動画を見まくりました。

これからの見通しを持てたり、障害児育児あるあるでくすりと笑顔になれるような動画に出会えたりして、本当に励みになりました。

ヤドママ
ヤドママ

障害について知ることで、きー君に対して感情的に怒ることが減りました。

パニックで泣き叫ぶきー君を目の前にしても、「なぜパニックが起きたのか」を冷静に考えたり、「苦しいんだよね」と共感したりできるようになったのは大きなメリットです。

(3) 環境を変える勇気:子どもと私と家族のために引っ越しを決断した理由

きー君が伸び伸びと生きていくためには、環境が大事。

自治体の障害児支援への取り組みと、私の思いに大きなズレがあったことから引っ越しを決めました。

どんなところにズレを感じたかは以下の通り↓

自治体との間に感じた”ズレ”

・なかなか受給者証がもらえない(最低半年~1年はかかる)
・児童発達支援事業所を勝手に見学に行ってはいけない(子ども発達センターに連絡し、同伴してもらう)
・児童発達支援事業所が少なく、市で療育を受けられず順番待ちしている児童の人数が3桁になっている
・そもそも療育を受けられる日数が週に1回

他にもいろいろとありましたが、ここでは割愛(かつあい)します。

「支援してもらっている側なのに…」という気持ちも少しありました。

しかし、調べれば調べるほど、自治体によって障害児支援のあり方は本当に様々であることを知りました。

知れば知るほど、他の自治体に引っ越したい!という思いが強くなり…

自治体の考えを変えることは、自分たちの力ではおそらくできない!!

引っ越しした方がはやい!!と引っ越しを決意。

今では、新しい地で納得のいく支援を受けることができています。

引っ越したことで私が仕事を辞めなければならないことにはなりましたが、きー君を支援するという面で見れば、本当に引っ越してよかったです。

ヤドママ
ヤドママ

なかなか療育につながれないことで、私のメンタルはボロボロ…

引っ越してからは迅速に療育に繋がることができ、救われたような思いでした!

もしも今の支援のあり方に疑問を持ってたり、もう少しよくならないかな?と思っている方がいらっしゃったら、他の自治体の支援について調べてみることをおすすめします。

(4) 新たな居場所と心の支え:人との出会いが癒しになった瞬間

我が子が発達障害で同じ悩みを持つママ達や、支援してくれる方々との出会いをあらわしている写真

引っ越してから、きー君をはじめ私たち家族の安心できる居場所がたくさん増えました。

「子ども発達支援センター」「児童精神科」「保育園」「児童発達支援事業所」…

どれもきー君をあたたかく支援してくださり、母親の私も安心してお任せすることができています。

自閉症児育児が始まってからを思い返してみると、私はずっと「一人でがんばらなきゃ」と思っていました。

家族の前ではしっかりした母親でいなきゃいけない。

弱音なんて吐いたらダメ。

そうやって、自分の気持ちを押し殺していたように思います。

でもある日、療育先のママ達とグループで話す機会がありました。

「うちの子、急にパニックになって…」

涙ながらに話すママの姿。

その姿を見て涙を流す、他のママ達…

私も、涙が出そうになったのを今でも覚えています。

私と同じように悩み、迷い、日々奮闘しているママがここにもいた。

それだけで、心の中にあった重い扉が少し開いた気がしました。

 

その後、少しずつ勇気を出して周りに話しかけたり、困っていることを相談したりするようになりました。

「わかるよ」って言ってもらえることが、どれほど心の支えになるか。

気持ちを共有できる相手がいることで、孤独から少しずつ解放されていきました。

同じように歩いている人とつながること。

理解してくれる支援者と出会うこと。

それは、私の育児において大きな「癒し」であり、「救い」でした。

「誰かに話す」「気持ちを共有する」ことが、こんなにも気持ちを軽くしてくれる。

少しずつでも、“隠さない”ことを選んでもいいのかもしれない。

そう思えるようになったことで、私はまた一歩、前に進むことができました。

(5) 隠さない選択:息子が自閉症であることにオープンになって得たもの

きー君のことを周りに話せるようになってから、育児がどんどん楽になってきたように思います。

それでも自閉症と診断された当初は、きー君のことを周囲に話すのがとても怖かったです。

「かわいそうって思われたくない」「変な目で見られたくない」「偏見を持たれるかも」と思い、なるべく隠そうとしていました。

人のいない時間に公園に遊びに行ったり、知り合いに会ったときには早目に話を切り上げたり…

自分から誰かに連絡することも控え、周りとの交流をシャットダウンしていました。

でも、それは同時に、自分をも縛っていたように思います。

 

あるとき、勇気を出して友人に話してみたら、思いがけず「そうだったんだ。話してくれてありがとう」と言われました。 

そこから、少しずつですが、自分の中の“壁”がなくなっていった気がします。

「実はこういうことで困っていて…」と正直に話すことで、思ってもみなかった情報をもらえたり、つながりができたりもしました。

支援者の方々に対しても、オープンになってこちらの状況を知ってもらうことで、より的確にサポートしてくださるようになりました。

隠すことで守っていたつもりが、実は自分自身を追い込んでいた。

オープンにしたからこそ、関係が深まり、支えが増え、気持ちも軽くなった――。

今はそう実感しています。

ヤドママ
ヤドママ

もちろん、どこまでオープンにするかは人それぞれ。

でも、「話せる相手が一人いるだけで、こんなにも違うんだ」と気づいた経験は、私にとって大きな転機となりました。

おまけ:ストレスの多い自閉症児育児でもメンタルを保つ:心がラクになる考え方

未来は読めない。だから、今のベストを選べばいい

この考え方は、いつも私に前に進む力を与えてくれます。

子どもの将来に対する不安で、私はメンタルを崩しやすいんです。

「そんなことは、定型発達児の育児でも同じだよ」と言われたときには、「じゃあ一回替わってみてくれ」という言葉が口から出るのを必死に我慢しすぎて鼻からも飛び出そうになるのを必死に我慢した覚えがあります。

我が子の場合の不安は、癖が強いんじゃ。

先々のことは誰にもわからないんだから、目の前のことに集中する。

ひとつひとつ、今の積み重ねが幸せな未来につながっているんだと信じて…

起こるかもわからない将来の不安にまで思考を巡らせないようにして、メンタルを保っています。

絶望は終わりじゃない:自閉症育児が教えてくれた新たな希望と可能性

絶望から這い上がり、我が子が発達障害であることを受け入れ前に進みはじめた母親

あの頃の私は、先の見えない不安と孤独でいっぱいでした。

「これからどうなるのだろう」

「この子は幸せになれるのだろうか」

――そんな思いに押しつぶされそうになっていました。

でも、日々の中でほんの小さな出来事が、少しずつ私を救ってくれました。

 

初めてできたことを家族みんなで喜んだ日。

お誕生日ケーキを目の前に見せてくれた、とびっきりの笑顔。

「かわいいね」「がんばってるね」と息子に温かい言葉をかけてもらった瞬間。

 

それらはどれも、小さくても確かな「希望」でした。

自閉症児育児は、予定通りにはいかないことばかり。

時には悩み、涙する日もあります。

けれど、その分だけ子どもの成長を深く味わえたり、支えてくれる人の存在に心から感謝できたり――。

何より、自分自身の価値観や生き方を見直すきっかけを与えてくれる、かけがえのない時間だと感じています。

あの頃の私に伝えたい。

「絶望は、終わりじゃないよ」

「そこから始まる新しい道があるよ」と。

そして今、その道を歩みながら、これから先に待つまだ見ぬ景色を、少し楽しみに思える自分がいます。

だからこそ、今まさに絶望の中にいるあなたにも、どうか伝えたいことがあります。

きれいごとに聞こえるかもしれないけれど…

あの日の私がそうだったように――今は暗く見える道も、必ず光につながっているっていうことを。

自閉症児育児が「つらい」と思っているあなたへ:伝えたい言葉

子どもが歩く練習をし、母親が両手をとって寄り添う様子

もし今、「もう無理」「これ以上頑張れない」と感じている方がいたら、どうか伝えたいです。

 

あなたは、もう十分頑張っているよ。

「つらい」と感じるのは、逃げているからじゃなく、きちんと向き合っているからだよ。

今は立ち止まってもいい、泣いてもいい。

必ず前に進めるときは来るからね。

あなたは一人じゃないよ。

 

あの時の私に伝えたいし、今のあなたにも伝えたい言葉です。

一歩ずつでいい、立ち止まってもいい。

前を向こうとする気持ちがあれば、必ず変化は訪れます。

今は信じられなくても、今日のつらさがいつか誰かを支える力になる日がきっと来ます。

立ち直るための5つのステップ

step1:まずは頼ることから
step2:自閉症について徹底的に調べる
step3:合わなければ 環境を変えてみる
step4:人と出会う
step5:隠さず、オープンになる(程度はひとそれぞれ)

以上の5つのステップを、もしよければ参考にしてみてください。

ヤドママ
ヤドママ

小さな一歩からやりたいことがどんどん見えてきて、前に進むことができました。

一歩を踏み出せたときには、ちゃんと自分で褒めてあげてくださいね😊

あの頃のどん底に気分が落ちていた自分に向けても書いているので、えらそうに聞こえた部分がもしありましたら、ごめんなさい🙇

でも、誰かの心に届くと嬉しいです。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

一緒に頑張っていきましょう!

 

それでは、また!

 

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