自閉症育児は、“正解の見えない決断”の連続です。
自閉スペクトラム症の子どもを育てる私たち親は、日々、大小さまざまな“決断”を迫られます。
療育、診断、学校選び……何を選んでも「これでよかったのかな」と迷いは尽きません。
「これでよかったのかな…」と夜中に考え込んでしまう日もあります。
そんな私を救ってくれたのが、柳生雄寛さんの著書『なかなか自分で決められない人のための 「決める」技術という一冊でした。
本の内容は、ビジネスや自己啓発向けといった感じ。
でも、私にはまるで「自閉症育児に向き合う親」のための本のように感じられました。
育児や人生で「悩み、迷い、立ち止まっている人」が、自信をもって一歩を踏み出すための“技術”が詰まった本。
今の私にぴったりじゃん!
同じように悩んでいる人にもぜひ読んで欲しい!

自閉スペクトラム症の6歳の息子(きー君)と、今のところ定型発達であろう3歳の娘(あーちゃん)を育てています!
障害児育児は6年目。15年間小学校教諭として勤めてきましたが、きー君の障害発覚を機に退職。現在は、パートをしながら療育や子育てに専念しています。
今までに経験したことや学んだことをブログで紹介していきます!
この記事でわかること↓
・この本を手に取ったきっかけ
・なぜこの本が、自閉症育児中の私の心に刺さったのか
・この本が、今後の育児にどう影響するか
以上の点について、率直にレビューしていきます。
あくまで私の感想&解釈ではありますが、ぜひお読みください!
自閉症育児は「決断の連続」——あなたも同じ悩みを抱えていませんか?

自閉症の子どもを育てる中で、日々迫られる大小さまざまな決断。
療育の選択、医療機関の検討、学校選びや日々の声かけ一つまで…
「これで合ってるのかな……」と迷うことばかりではありませんか?
私自身、息子の発達障害がわかって以来、「何をどう決めたらいいかわからない」と幾度も立ち止まりました。
じゃあ誰かに相談してみたら?がなかなか難しい。
定型発達児を育てているママ友に、相談できるわけもなく。
療育先のママ友も、子どもの障害の程度や特性がそれぞれちがっているので、相談しにくい…
公的機関に相談しても、ふわっとした解答や「ママはどうしたいんですか?」と結局返されて。
「おおよそこうしていけば、子どもは育っていくよね」という一般的なレールに乗ることが難しい自閉症育児。
だからこそ、私たちは否が応でも、自分で選択していく場面に立たされます。

だったら、バシッと決められるママになってみせる!!
そんな時に出会ったのが、柳生雄寛さん著『なかなか自分で決められない人のための「決める」技術』
ただのビジネス書ではなく、親としての私を支えてくれる“思考の地図”のような一冊でした。
『決める技術』から学んだ!自閉症育児に役立つ5つの視点
「決められないのはなぜ?」から始まり、「決めるコツ」や「決める力をアップする方法」、「決めた後どうするか」ということまで、全5章にわたり解説してくれている本書。
私がこの書籍を読んで特に心に刺さったポイントを5つ紹介します!
1|自分の人生は、自分で経営するもの
2|未来は読めない。だから、今のベストを選べばいい
3|自分の経験値が低いものは、経験者に相談する
4|決めたら、迷わず進む。選んだ道に集中する
5|「成功」は「幸せ」の後(あと)からついてくる
1|自分の人生は、自分で経営するもの
では、あなたの人生を経営しているのは誰でしょうか?
あなたの親ですか?
あなたの学校の先生ですか?
あなたが勤めている会社の社長でしょうか?
違いますよね。
あなたの人生の経営者はあなた自身。あなたが自分の人生の経営者なのです。
まずはこのことに気づくことが大切です。引用:なかなか自分で決められない人のための「決める」技術│柳生雄寛
会社やお店の経営も、深く考えず、ただ何となく経営していては倒産するかもしれない。
自分の人生も同じだ!!
人に任せきりではなく、自分の意思で道を切り拓く意識を持つことの大切さを、改めて突きつけられた気分になりました。
他人に決めてもらうのって、楽なんですよね。
後から他人のせいにもできるし。
何となく周りに流されて、真似してみたり時には決めてもらったり…
「大体これを選べば何とかなる」がない自閉症育児。
大多数と同じことをしていればいいといった育児ではないんですよね💦
否が応でも、自分で選択していく場面に立たされます。
療育先とか、クリニック選びとか、就学相談とか、子どもの将来のこととか…
決めていくこと多すぎん!?
グチグチ言ってる暇があったら、自分の力で良い選択をする力をつけていかないといけません。
誰かに決められた人生、良い方向にいったとしてもそれは偶然で、続いていかないというか…
自分で人生を経営することができれば、良い方向に行ったらそれは必然。
自分自身の力なんだから、もっともっと良くすることだってできちゃいます。
今まで、答えのない選択の場に立たされるたびに「何で私だけ…」といじけていた私。
本書を読むことによって、
「こんだけ選択の場(しかもヘビーな)こなしていったら、すごい決める力つくんじゃない?」
「この調子でいったら、10年後スーパー決断力母ちゃんになってるかも!?」
と、ポジティブに捉えられるようになりました✨

自分の人生の経営者は、自分!
なんか燃えてきた~💪

2|未来は読めない。だから、今のベストを選べばいい

先々の不安なことをあれこれ考えすぎて、なかなか決められない。
何か決めるときにはいつも、まだ起こってもいない未来のことを妄想して心あらずなのは他でもないこの私です。

ヤドママって、いつも先々のことばっか考えてて、見てて大変そうだよね。
もっと今に集中すればいいのに。

……は?
主人に言われた時は、きー君が新生児期のときで、うまかいかない(いかなすぎる)育児にストレスMAX。
その時は、主人の首根っこつかまえてグルングルン振り回したあとに地球の裏までぶん投げたい衝動に駆られただけでしたが。
今思えば、言い得て妙だったなと。
先々のことばかり考える癖が私には大いにあり。
いろいろな心配なこと、悪いパターンを想定しすぎて、なかなか決められないこともありました。
だけど、「先のことは誰にも読めない」。
だからこそ、“今の自分が出せる最善”を選ぶことが、何よりの前進になる。
そんな視点を、この本は力強く教えてくれました。

でも、取り返しのつかない失敗になってしまったらと思うと怖い…

一度決めたことは絶対ではなく、状況と環境をもとに修正していってもいい。
目の前の小さなことを本気で決めていくことが、人生を変えることにつながる!と著者は言っているよ。

失敗も経験のうちなんだね。
「どのくらいのリスクがとれるか」
著者は、自分の許容範囲を把握しておくと、より決断しやすくなるとも言っているね💡
これだけは無理!ということをあらかじめ決めておけば、他のマイナスなことが起こった時にも「最悪の事態ではない!」と冷静に対処していけそうです。
3|自分の経験値が低いものは、経験者に相談する

勢いづいた私。
ここで一旦冷静になります。
つまり、自分の経験値が高い分野では直感で決めてもいいが、経験値の低い分野で直感で決めると失敗する確率が高くなる、というわけです。
引用:なかなか自分で決められない人のための「決める」技術│柳生雄寛
あっぶねー。
決断できる人はそのことを知っているので、経験の低い分野のことは直感で決めないのだそう。
じゃあ、自閉症育児について誰に相談するの?
身近にいるママは、定型発達のお子さんばかりで相談できないんですけど…
あなたが人類史上初めて直面する問題など、そうそうあるものではありません。
引用:なかなか自分で決められない人のための「決める」技術│柳生雄寛
確かにー🥹✨
身近にはなかなか見つけれられないかもしれないけど、同じように障害児育児に奮闘するママパパは、この世界にたくさんいる!
youtubeやブログなど、障害児育児の先輩ママさんたちの情報って、本当に参考になります。
困ったときは、そんな先輩ママさん達からの情報に何度も助けられました。
育児に悩んでいるとき、youtubeのコメントで質問したらお返事をいただいたこともあったなあ…
SNSの発達した今の時代バンザイ\(^o^)/
身近で言ったら、療育先の先生方だって、そんなママパパをたくさん見てきているんだから遠慮せずにもっと相談してもいいのかもと思いました。

自分の経験値を冷静に判断することも、力量のうち。
相談して、選択して、修正して…
経験値を高めていくことが大切ですね!
4|決めたら、迷わず進む。選んだ道に集中する
捨てると決めたものは、完全に捨てきる。
「あっちにすればよかったかも…」といつまでも引きずってしまう——。
それって意外と、エネルギーを消耗しますよね。
この本では、「決めたなら、他の選択肢は潔く手放す」ことの大切さが繰り返し語られています。
悩む時間を減らし、選んだ道に集中する。
そのことで、気持ちが驚くほど軽くなり、前に進む力が湧いてきました。
例えば、目の前に何か掴みたいことが落ちていても、両手いっぱいに荷物を抱えていたら拾えませんよね。

使わなくなった、使わないと決めた荷物は潔く降ろすと両手があき、新しいものが掴めます。
また、著者はこのようなことも言っています。
しかし、クリームパスタを食べると決めたのに、後から「激辛カレーも食べたかったなぁ~」と思うのは、目の前のクリームパスタに失礼ではないでしょうか。
目の前にクリームパスタがあるのに、激辛カレーが食べたいと思うのは、浮気をしているような状態といえます。これではクリームパスタさんが嫌な思いをしているに違いありません。引用:なかなか自分で決められない人のための「決める」技術│柳生雄寛
よりよい障害児支援を受けるため、新しい地に引っ越しをした我が家。
自分で選んできたはずなのに…たくさんの人に支援していただき、感謝しかないはずなのに…
時々、後ろ髪を引かれてしまうときがあります。
「引っ越さなかったら、私も仕事を続けられてたかもしれないな。」
「引っ越さなかったら、今も新築マイホームで快適に暮らせてたのにな。」
「もしかしたら、もっとよい支援が受けられていたかも…」
本書を読んで、本当に失礼なことをしているなと気づかされました。
お世話になっている保育園の先生、療育の先生、発達支援センターの方々、児童精神科の医師など…きー君の支援に携わってくださっているたくさんの方々。
一生懸命に関わってくださっているのに、今の支援には本当に満足しているのに。
自分で選んできておいて、未練タラタラなのは本当に失礼。
そして何より、新しい地で頑張っているきー君とあーちゃん(きー君の妹)にめちゃくちゃ失礼だ。
「捨てたら、捨てきる」に早く気がつけてよかった…
このことに気がつかず、これから先も、考えなくていいことにエネルギーを使ったり、周りに失礼な言動をしたりしていたのではないかと思うとぞっとします。
5|「成功」は「幸せ」の後(あと)からついてくる
「幸せ」が先で「成功」はその後。
この考えは、本書の中で一番心に残った部分です。

何かを決めるのにいつも時間が掛かる根本的な原因が、ここでわかりました。
では、一体どういうことなのか?
筆者は、「幸せ」と「成功」の違いを明確にしながら説明してくれています。
筆者が言う「幸せ」と「成功」の違いは以下の通り↓
幸せ | 自分の価値観を明確にし、それを現実に手に入れた状態のこと |
成功 | 幸せを手に入れた人が、周りの人たちからも「あの人は幸せに違いない」と認められた状態のこと |
自分が「私の人生は幸せだ!」と感じれば、それは「幸せ」。
その「幸せ」な状態を見て、人から「幸せそうだな~」と思われれば、それは「成功」。
「幸せ」が先で、「成功」はその後についてくるものなのだ。
私は、この考え方を知って肩の力がすっと抜けた気分になりました。
周りを気にしなくても、無理に周りに合わせなくても、「幸せ」は手に届くんだ!
自分の価値観を大切にしてもいいんだ!

逆に、他人の価値観に振り回されていたら「幸せ」を手に入れることは難しくなるということですね。
自分が大切にしていること、価値観をはっきりと持っておくことで、何かあった時にも自信を持って決断していけそうです。
まとめ:迷っていい。前に進む力になる一冊
『決める技術』は、「迷うことを否定しない」本です。
自閉症育児は、常に答えが見えません。
迷ってもいい。でも、他人任せではなく自分で舵(かじ)をとっていく。
大切なのは、「今のベストを選ぶ勇気」と「小さな行動から始める姿勢」。
そうした経験の積み重ねが、幸せな人生に近づいていく。
優柔不断でグジグジしていた私に、“前に進む力”を与えてくれる一冊となりました。
1|自分の人生は、自分で経営するもの
2|未来は読めない。だから、今のベストを選べばいい
3|自分の経験値が低いものは、経験者に相談する
4|決めたら、迷わず進む。選んだ道に集中する
5|「成功」は「幸せ」の後(あと)からついてくる
本記事で紹介した5つの他にも、「自分の価値観を明確にする方法」や「決める力がアップする習慣」などのノウハウが本書で紹介されています。
こちらも今後実践して、自信を持って決めていくことのできる母ちゃんに成長していきたいです。
これからも、育児にも、人生にも、大きな安心をもたらしてくれる一冊となることでしょう。
「決められない」に疲れているあなたへ

療育、診断、進学…
はたまた、子の将来の就職先まで考えていかなければならないかもしれない…
自閉症育児は、“決めること”の連続です。
毎日のように選択を迫られ、
「これでよかったのかな……」
「もっといい選択肢があったかも……」と悩んでしまう。
そんなふうに、迷い続ける自分を責めてしまうときもありますよね。
私自身もそうでした。
・自閉症のお子さんを育てていて、日々の決断に迷いや疲れを感じている方
・漠然とした不安から、なかなか具体的な行動に移せないと感じている方。
・「どうすれば自信を持って決められるのだろう」と、決断のプロセス自体に悩んでいる方。
・他人の意見に振り回されがちな方
そんな方に、ぜひ読んでほしい一冊。
それが、柳生雄寛さんの著書『なかなか自分で決められない人のための 「決める」技術』です。
この本は、「迷い」や「不安」を否定せず、今の自分で、今のベストを選ぶ勇気を与えてくれます。
✔ 「幸せの先に成功がある」という発想
✔ 選ばなかった選択肢は手放していいという考え方
✔ “今決めない”という選択も立派な決断だという安心感
ページをめくるたびに、「私のままで、大丈夫」と思えるようになりました。
そして、「私でも、決断できる人になれるかも!」と心に火がつく内容でした。
もし今、何かを決めきれずに立ち止まっているなら――
きっと、「今のあなた」で一歩踏み出せるヒントが見つかります。
「決められない…」と感じているなら
▶ 今すぐチェック:なかなか自分で決められない人のための 「決める」技術(柳生雄寛 著)
幸せな人生目指して、前へ前へ!!
一緒に頑張っていきましょう✨
それでは、また!
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