自閉症きー君、初めて飛行機に乗りました!我が家がとった対策7つと、東田直樹さんの書籍をおススメする理由。

自閉症の息子と家族を乗せて飛び立つ飛行機 お出かけ

先日、諸事情によりヤドカリファミリー全員で北海道は札幌まで行ってきました!

飛行機内で静かに座っていられるのか…

羽田空港から新千歳空港まで約1時間半かかります。

 

きー君
きー君

イエーイ!!🌟🌟

あーちゃん
あーちゃん

イヤ😠‼‼(イヤイヤ期)

この2人を連れて、はたして無事に北の地に辿り着くことはできるのか!?(パパもいます)

結果として、大さわぎすることなくフライトの時間を過ごすことができました

悩むママ
悩むママ

我が子を飛行機に乗せたいけど、いろいろと心配。

何か事前に対策はある?

このようなお悩みに対して、この記事では以下のことがわかります。

・飛行機に乗るための対策7つ
・空港にある『カームダウン・クールダウンスペース』がありがたい
・東田直樹さんの書籍『自閉症の僕が跳びはねる理由』が背中を押してくれた理由

ヤドママ
ヤドママ

自閉スペクトラム症の5歳の息子(きー君)と、今のところ定型発達であろう2歳の娘(あーちゃん)を育てています!

障害児育児は5年目。15年間小学校教諭として勤めてきましたが、きー君の障害発覚を機に退職。現在は、パートをしながら療育や子育てに専念しています。
今までに経験したことや学んだことをブログで紹介していきます!

あくまで我が家の場合でのことですので、参考としてお読みいただければ嬉しいです。

それでは、お読みください!

結論:無事に機内で過ごすことができました!飛行機に乗るために事前にとった対策7つを紹介

事前に何度も予告をする│パニック防止

自閉症特有のパニックを未然に防ぐために、飛行機の様子や旅行の行程について、何度も確認し合う母親と子どもの様子

きー君にはおそらく、新しいことやいつもと違った雰囲気が苦手な特性があります。

苦手と言っても、大泣きするとか、固まってしまうという反応ではありません。

とにかく走り回り、テンションが高くなりすぎて周りの指示が一切入らなくなってしまうのです。

一見ふざけているように見えるので、怒られてしまったり変な目で見られたりすることもしばしば。

飛行機の中で走り回ることはもちろんできません。

新しいことでパニックにならないように、事前に何度も飛行機に乗ることを伝えました。

・北海道はどんなところか。

・北海道には何をしに行くのか。

・空港までは車で行って、飛行機に乗ること。

・飛行機の外観、内観を図鑑などで確認。

・飛行機の窓から見える景色。

・離陸と着陸時の、体に掛かる重力の感覚について。

・耳抜きの方法。

・機内のマナーと、楽しいグッズ(おかし、youtube、スイッチ)があるということ。

・北海道に着いたあとの1日の大体の流れ。

以上のことを、なるべくきー君がわくわくするように話しました。

あと、きー君が乗りたい席(窓側、真ん中、通路側)も事前に聞いておきました。

なるべく早く起こす│機内で寝かす作戦

自閉症のきー君を早く起こすための目覚まし時計

いつもは6時半から7時に起床しているきー君とあーちゃん。

11時半のフライトでしたが、この日は6時ちょっと前に起こしました。

朝ごはんもなるべく早く食べて、飛行機でいっぱいお菓子を食べられるように。笑

飛行機の中で寝てくれたらベスト。

行きはあーちゃんが寝てくれて、帰りはきー君が寝てくれました。

2人同時とはいきませんでしたが、どちらかが寝てくれて助かりました。

なるべく疲れさせる│機内で寝かす作戦

今回利用した羽田空港第1ターミナルには、無料のキッズスペースが3か所ありました。

①キッズスペース(2F・ 一般エリア)

②キッズスペース(2F・制限エリア北)

③キッズスペース(2F・制限エリア南)

場所等詳しく知りたい方はこちら(←羽田空港HPの検索バーで、”キッズスペース”と検索してください。)

羽田空港旅客ターミナル
羽田空港公式ウェブサイトでは、最新のフライト情報、ショッピングやレストランなどのサービス、アクセス方法など、羽田空港を訪れる方に役立つ情報を提供しています。

今回は一般エリアで遊びました。

きー君の大好きな滑り台があり、20分くらい遊びました♪

”子どもが遊べる”という点では、新千歳空港の方が充実してたかな~と思います。

ドラえもんわくわくスカイパーク】有料の遊べるスペースです。

https://www.new-chitose-airport.jp/ja/doraemon/(※2025年7月14日(月)をもってクローズ)

きー君は精神障害者保健福祉手帳を持っていたので、無料で遊ばせていただきました!

↑行かれる際には、手帳が使えるかどうか事前に確認することをおすすめします。

他にもドラえもんやキティーちゃんをテーマにした、無料のキッズスペースもありました。

新千歳空港無料キッズゾーン(ドラえもん)(※2025年7月14日(月)をもってクローズ)

新千歳空港無料キッズゾーン(キティちゃん)

きー君もあーちゃんも汗びしょになって遊んでいました😊

お菓子を大量に持ち込む│多動防止

飛行機の中で多動をまぎらわすためのお菓子

どこに行くにも必須アイテム。

今回の旅で1番活躍したのが、お菓子です(;’∀’)

お菓子は手提げ袋に入れて、いつでも取り出せるようにしておきました。

途中、CAさんからリンゴジュースやチョコをいただいたのもとても助かりました。

耳抜き用の飲み物も用意しておくといいと思います。

youtubeプレミアムに登録する│とにかく時間をつぶす!!

こちらのアイテムも非常に活躍しました!

youtubeプレミアムは1か月お試し無料で入会することができます。

機内モードではインターネットに接続できません。

なので、youtubeプレミアムであらかじめ動画をダウンロードしておいて、機内でオフライン再生でサクサク動画を見せることができました。

ギガの節約にもなる!

もう少しでお試し期間が終わりますが、広告入らないし快適すぎたので継続するか検討中🤔

ニンテンドースイッチの無料ゲームをダウンロードしておく│これは奥の手

これは賛否両論あると思いますが…

元?ゲーム好きのヤドパパが、スイッチに無料のゲームをダウンロードしてくれました。

スイッチはきー君が産まれてから封印していたので、とても悩みました。

ゲーム中毒になっちゃったらどうしよう…💦

飛行機の中だけ特別!と何度もきー君と約束しました。

スイッチの出番はありましたが、操作がきー君にはまだ難しかったため逆にイライラし始める不測の事態😱

スイッチはすぐに回収する結果となりました。

ヘルプマークを用意しておく│お守りのような安心感

以前、市役所の障害福祉課までもらいに行ったヘルプマーク

まだきー君に付けたことはありません。

ヤドママのリュックの中に入れて、いつでも取り出せるようにしておきました。

使うことはありませんでしたが、いざという時にこちらのマークを提示すればわかる人にはわかってもらえるという安心感がありました。

発達障害などの障害を持った方やその家族のための『カームダウン・クールダウンスペース』があった!【空港】

自閉症からくるパニックを、胸に手を当てながら落ち着かせている様子

空港に行くと、多くはありませんでしたがところどころに小さな個室?があることに気が付きました。

カームダウン・クールダウンスペースというそうです。

羽田空港verはこんな感じ(←羽田空港HPの検索バーで、”カームダウン”と検索してください。)

新千歳空港verはこんな感じ

気持ちを落ち着かせたり、パニックを未然に防いだりするために設置されています。

きー君には、新千歳空港の方が利用しやすそうかな?

視覚の刺激に弱いきー君には、とても良さそうです。

飛行機搭乗への背中を押してくれた、東田直樹さんの書籍『自閉症の僕が跳びはねる理由』

当日までに、多動やパニックについてはある程度予測しながら対策を立ててきました。

でも、事前には対策が取れなかったことが2つ。

(1)離着陸時の独特な感覚や音に耐えられるか
(2)変化の苦手なきー君を連れて、飛行機に乗って遠くに出掛けることは親のエゴではないか

こればっかりはどうしようもなく、途方に暮れていたとき。

書籍『自閉症の僕が跳びはねる理由』に背中を押していただきました。

ヤドママ
ヤドママ

重度の自閉症で会話は難しい東田直樹さん。
ですが、文章でのコミュニケーションが可能な方です。
自閉症者の内面を執筆した自閉症の僕が跳びはねる理由という書籍には、いつも助けれられています!

離着陸時の独特な感覚や音に耐えられるか?

『自閉症の僕が跳びはねる理由』に、【飛行機が好き】というお話がありました。

あの重力が掛かっていく独特な感覚について、東田直樹さんはこう綴っていらっしゃいます。

僕は離陸時にかかる体重への重力が、とても心地よかったのに驚きました。

引用:自閉症の僕が飛びはねる理由│東田直樹

自閉人「君の星では、僕はいつも宇宙遊泳している感覚なのさ」

引用:自閉症の僕が飛びはねる理由│東田直樹

自閉症にぴったりな重力の星があれば、僕たちはもっと楽に動けるのに……

引用:自閉症の僕が飛びはねる理由│東田直樹

きー君には触覚の鈍麻があり、体がふわふわ浮いた感覚であるということを指摘されたことがあります。

なので、ギューッと抱き締められたり狭いところにギューギューに体を押し込んだりすることを好みます。

ヤドママ
ヤドママ

これはいける!

きっときー君にとっても重力が心地いいはず!

実際、きー君は離着陸時の重力の変化でパニックになることはありませんでした。

に関しても、重力が楽しかったのか?テンションが上がっていて、気にしている様子はありませんでした。

むしろ、寝てるときもあるぐらいでした。

飛行機に乗って遠くに連れていく、は親のエゴ?

空港で自閉症の息子の手を引く母親の様子

これに関しては、『自閉症の僕が跳びはねる理由2』で背中を押していただきました。

僕が幸せを感じるのは、家族が仲良く笑っているときです。家族みんなで出掛けたり、遊んだりしているときが一番幸せです。
引用:自閉症の僕が飛びはねる理由2│東田直樹

そんなとき、東田さんは幸せ過ぎて泣き出したり、嬉し過ぎて興奮のあまり「おうち、帰る!」と口走ってしまうのだそう。

一見すると「嫌がっている?」と思われてしまいそうです。

ですが、家族はわかってくれていて、東田さんの言葉を聞き流してくれるのだそう。すてきです🥹

ええい!やれることはやった!!

とりあえず一回行ってみよう!!

きー君が楽しい、幸せと思ってくれる可能性だってあるんだから全力で頑張ろう!

飛行機の中で予想外の何かが起こった時は、その時に考えよう。

きー君がキツそうかどうか、いつも意識して見ておこう、と踏み出すことができました。

まとめ:準備は大変だったけれど得られた経験と成長と、家族の絆

障害があるという不安があっても、飛行機に乗り込んで見た窓からの眺め

今回は用事があっての旅ではありましたが、少し観光もでき楽しい旅となりました。

きー君も大きなかんしゃくを起こすことなく過ごすことができました。

また、「飛行機に乗った!」という経験がきー君の自信にもつながっているようです。

飛行機に乗るために対策7つ

1.事前に何度も予告する
2.なるべく早く起こす
3.なるべく疲れさせる
4.お菓子を大量に持ち込む
5.youtubeプレミアムに登録する
6.ニンテンドースイッチの無料ゲームをダウンロードしておく
7.ヘルプマークを用意しておく

あくまで我が家の場合ではありますが、

飛行機に乗られる際には、以上の7つをぜひ参考にしてみてください。

 

特性があるからって引きこもる必要なんてない!!

我が子の特性を理解して、それをもとに環境を整える。

社会の障害者に対する理解・支援も、進歩している。

ヤドママ
ヤドママ

たくさんのことを経験して、親子共に成長していきましょう!

今回の記事が少しでも参考になり、みなさまのよい旅やご経験につながれば幸いです。

一緒に頑張っていきましょう。

 

それでは、また!

 

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